SDGsってそもそも何のこと?多くの人がしてる誤解と、話題になっている理由


昨今はよく耳にするSDGsという言葉、単にボランティアや社会貢献をすること、もしくはその延長と思っている人も多いのではないだろうか。

SDGsに取り組んでいる企業を紹介しながら、SDGsの意味を少しでも伝えたい。

SDGsの成り立ち

飴屋 最近よく耳にしますが、SDGsの基本的なことをお伺いできますか?

新井 SDGsはSustainable Development Goalsの略で「持続可能な開発目標」と日本語では訳します。

2015年に国連で採択された17項目の目標で、貧困をなくそうとか、クリーンなエネルギーを使おうとか21世紀が抱える問題をわかりやすく分けています。

その17の目標のそれぞれに、だいたい10個ぐらいのターゲットといった169項目があって、

それをまとめてSDGsと言っています。

飴屋 なんで今そのSDGsが注目されているんですか。

新井 産業革命以降、環境汚染とか大気汚染、水質汚濁みたいな問題がどんどん出てき、そういった問題を国際的に取り組んでいこうという流れができました。

1972年にストックホルムで人間環境宣言が採択されたんですが、これが最初だと言われています。

その後は生物多様性の問題に関してはワシントン条約、大気汚染ならウィーン条約、気候変動だったらパリ協定など、色々な社会課題ごとに世界で協調していこうという流れができてきた。

そういった流れがあった上で、2015年に17個のゴールということで整理されたのがSDGsになるわけです。いわば、社会課題のアベンジャーズですね。

飴屋 なるほど、わかりやすいですね。

CSR活動とSDGsの違い

飴屋 日本もSDGsに取り組んでいるんですか。

新井 国家として批准してるんで、当然取り組んでいます。

だけど正しくそのSDGsを理解して取り組んでいる人とか企業っていうのは日本においてはまだ少ないと感じていて、特にCSR活動の延長みたいな捉え方をしている企業が多いなって思います。

飴屋 CSR活動ではダメなんでしょうか?

新井 そうですね。CSR活動は日本語だと「企業の社会的責任」といいますが、いわゆるボランティア活動というか、企業活動によってネガティブな影響を社会とか環境に対して与えた分を余ったお金で穴埋めしようみたいな考え方です。

例えば、何か製造業の会社の会社案内を見ていくと、最後のページにCSR活動として、それまでの事業内容とは全く関係なく「マングローブの植林をしています!」みたいなものがよくあります。

一方で、SDGsというのは環境と企業活動を両立させる、

たとえば、売れれば売れるほど環境が良くなるような商品を開発していこうみたいな考え方です。

格差問題でいえば、先進国の企業が成長することによって、どこか別の国で低賃金で働くような問題が起きているというのであれば、そこに対してビジネスでどう解決していくか考えていくことですよね。

SDGsに取り組む本当の企業

飴屋 具体的に取り組んでいる企業とかありますか?

新井 有名なのはパタゴニアっていうアパレルブランドがありますが、「一つの商品を長く着てください」ということを企業が明確に発信しています。

長く使ってもらうために修繕のためのワークショップを開いたりとか、修繕のやり方を発信したりしています。

つまり大量生産・大量消費をを否定するような事業転換ですよね。

飴屋 そんな簡単に今までの事業を転換できますかね?

新井 大量生産、大量消費といったビジネスモデルから、「新しいものを買わないでください」みたいに反対のことを掲げるのは非常に難しいと思います。

利益を追求する企業活動の影で大気汚染や水質汚濁といった社会課題も生んできましたが、

その新たな課題に対してどう関わるのかっていうのを明確にする必要があります。

新井 あとは中小企業の方が、SDGsっていうのは、その姿勢って明確にしやすいと思っていて。

飴屋 なぜですか?

新井 例えば、貧困を解決するためにアフリカで雇用を作るために会社をつくる。

もちろん利益がなければ事業を継続できませんが、まずはアフリカに雇用を作る。

そこを起点に起業しているので明確でわかりやすいですよね。

飴屋 これからは17個の目標全部を目指してやっていくべきなんですかね?

新井 これは私見ですけれども、17個に分かれてる意味は一つ一つの課題に対して

自分はこれに取り組んでいるっていうことをメッセージとして明確にしやすいからだと思っています。

よく見るのが17項目を全部並べて「節電してます」、だからSDGsに貢献してます!っていう風に、SDGsをやっていると言いたいがためにマークを並べる企業が結構あるなって感じてます。

しかし、表面的な取り組みや態度は消費者に見透かされてしまい、SDGsウォッシュ(うわべだけSDGsしていると見せかけること)として批判されることにも繋がりかねません。

それよりもSDGsの目標の1つ「貧困をなくそう」のためにアフリカで雇用を作るために事業を起こす!ってほうが明確でわかりやすいし、同じ目的を持った企業と連携もしやすいですよね。

飴屋 なるほど。ちなみに新井さんは何番に一番力入れてますか。

新井 本業がリサイクル業なので、今は12番の「つくる責任つかう責任」にコミットする価値があるなと思ってやっています。

飴屋 ありがとうございました。