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自分スタイルで無理なく取り入れる!レスウェイストな暮らし方のヒント

欧米のミレニアル世代やZ世代を中心に広まりつつある「ゼロウェイスト」という言葉を知っていますか?ゼロウェイストとは、文字通り「ごみをゼロにする」ことを目標に、できるだけ廃棄物を減らそうとする活動のこと。しかし、環境に良いことはわかっていても、ごみを出さない生活なんてハードルが高すぎてなかなか行動に移すことができないという方も多いのではないでしょうか?

 

そこで今回は、「ゼロにする」というプレッシャーにとらわれることなく、自分のスタイルで取り入れることができる「レスウェイスト」な暮らし方について、身近な食に関わるいくつかのヒントを交えながら紹介していきたいと思います。

 

レスウェイストに向けた5つのアクション

ごみをできるだけ出さないようにするためには、以下の5つのアクションを意識するというのが一般的な定義です。

 

私たち日本人には、昔から物を大切に使い切るという考え方が根付いています。環境再生を目指さなくてはならない今、まさにこの考え方が重要になってくるのではないでしょうか。

 

キッチンをもっとエコに

ごみを減らす取り組みは、キッチンから始めるのがおすすめです。日々の習慣をいくつか変えるだけで、環境に優しい生活に一歩近づけることが可能に。

そこでこちらでは、キッチンごみを減らすためのいくつかの実践例をご紹介します。

 

容器やラップを見直そう

半端な素材や作った料理を保存する時に欠かせないプラスチック容器やラップ。これらを見直すことで、台所のゴミを大きく減らすことができるだけでなく環境にも優しい生活に切り替えることができます。

プラスチック容器はシリコン容器や琺瑯、ガラス容器に切り替えよう

プラスチック容器の多くはリサイクルできますが、ジップ付きのプラスチック袋やプラスチック容器は破れたりヒビが入ったりして意外と買い替える頻度が高いですよね。

プラスチック容器の代わりに食品グレード素材のシリコン容器を使うと、自然素材から作られているので環境にも優しく、ヒビも入らないので買い替えの回数が少なくて済みます。

 

また、琺瑯やガラス製の容器を使うのもおすすめ。ガラス製の容器は中身が見えるので残量を把握しやすく、耐熱性のものならそのまま料理に使うことができます。琺瑯の容器はオーブンや直火OKなのが便利なポイント。

それぞれの特性を活かし、シーンに合わせて使い分けるといいですよ。

食品ラップには蜜蝋ラップが便利

ラップと言えばプラスチック製の使い捨てのものが一般的。環境に良くないことはわかっていても、乾燥を防いだり食品の保存のためになくては困る…そんな悩みを解決してくれるのが、蜜蝋ラップです。

蜜蝋ラップは、ミツバチが巣を作るために分泌する蝋(蜜蝋)を布に染み込ませて作るラップのこと。通常のラップと同じように食品を保存したりお皿に被せて覆ったりすることができ、洗って繰り返し使うことができるので、プラスチック製ラップフィルム廃棄の削減につながります。また、蜜蝋には防腐抗菌作用があるので、野菜や果物を包むことで鮮度が落ちにくくなるという嬉しい効果も。

ただし、蜜蝋ラップは熱に弱く電子レンジにかけることはできません。加えてお湯で洗うことができず肉や魚の保存にも不向きであるため、その場合は耐熱性のあるシリコンラップを使いましょう。

 

洗剤・マイクロプラスチックを流さない

家庭用洗剤の多くは化学物質で作られており、人にも環境にも良くありません。また、使っているうちにボロボロにすり減っていく食器洗いスポンジもまた、プラスチック製なので環境に悪影響。すり減ったスポンジのかすは下水を流れていくわけですが、粒子が細かすぎて下水処理センターで完全に除去することは難しく、海に流れ出てしまうのだそう。一般的なスポンジはもちろん、メラミンスポンジもプラスチック製ですが、メラミン樹脂は製造過程でのホルムアルデヒドの残留が懸念されるという情報もあります。

 

では、洗剤もマイクロプラスチックも流さない食器洗いの方法にはどんなものがあるのでしょうか?

おすすめなのが、天然素材の布巾やたわしを使うこと。洗剤を使わずに食器が洗える木綿100%の「びわこふきん」は、「ガラ紡(ぼう)」というデコボコした糸で織られているため、油汚れも上手にこそげ落としてくれます。さらに洗濯機で洗うことができるので、毎日清潔な状態をキープできるのも魅力。

他には、ヘチマスポンジや亀の子たわしなども天然素材製なので安心して使用できます。

 

買い物するお店を変えてみる

大型スーパーなどでの買い物は過剰なパッケージが多く、必要な食品を購入するだけでたくさんのゴミが出てしまうことになります。スーパーでもパッケージされていない野菜や果物を選んだり、量り売りのお店で購入することを意識するとゴミの削減に繫がります。

また、昔ながらの八百屋さんや魚屋さんなどの個人商店を選べば、包装に関して融通をきかせてくれる場合も。

 

生ごみを減らす

日本の食品廃棄物等は年間2,531万トン、そのうち食べられるのに捨てられる食品「食品ロス」の量は年間600万トンと推計されており、日本の人口1人当たりの食品ロス量は年間約47キログラムです。

家庭で発生する食品ロスは大きく3つに分類されます

  1. 食卓にのぼった食品で、食べ切られずに廃棄されたもの(食べ残し)
  2. 賞味期限切れ等により手つかずのまま廃棄されたもの(直接廃棄)
  3. 厚くむき過ぎた野菜の皮など、不可食部分を除去する際に過剰に除去された可食部分(過剰除去)

 

作りすぎを避け、無駄のない買い物を心掛ける、食材を大切に使い切るという意識を一人ひとりが強く持つことで、家庭での食品ロスをゼロに近づけることができるはず。

こちらでは、さらに台所での生ごみを減らす5つのアイデアをご紹介します。

 

ベジブロスで野菜の栄養を丸ごといただく

みなさんは「ベジブロス」という言葉をご存じでしょうか?ベジブロスとは、野菜(Vegetable )の出汁(Broth)のことです。野菜の皮や根っこ、種やワタなどを使ってとった野菜の出汁は様々な栄養素を摂取することができるうえ、素材すべてを使い切るという意味でも理想的。

作り方は簡単。調理の際に出る野菜の皮やヘタ、種などをとっておき、水と少量の酒を加えてコトコトと煮て濾すだけで完成します。使用する野菜はできるだけ自然に栽培されたもの(無農薬・有機栽培など)が望ましいですが、そうでない場合はしっかり洗ってから使いましょう。ある程度の量がたまるまでに傷んでしまいそうな場合は、ざるなどに広げて風通しのいい場所で乾燥させておくのがおすすめです。

完成した出汁は具材を加えて調味しスープとしていただいてもいいですし、味噌汁の出汁として使っても◎。そのままの味わいがちょっぴり苦手という方には、昆布出汁や鶏がらスープなどと合わせて使う方法もおすすめですよ。野菜から出た自然な甘味や苦味などが加わってグッと奥深い味わいに仕上がります。

 

皮はおいしく調理

ジャガイモや人参、大根など、皮までおいしく食べられる野菜はたくさんあります。ただ料理によっては皮を剥いて調理する場合もありますよね。

もし皮が余ってしまったら廃棄せず、別の料理に生まれ変わらせれば立派なおかずになりますよ。大根の皮は味噌汁の具やきんぴらなどにすればおいしく食べられますし、じゃがいもや人参の皮はポテトチップスの要領でカラリと油で揚げればお子様のおやつやおつまみにぴったりの一品に。

 

リボベジ(再生栽培)にチャレンジしてみる

リボベジ」とはリボーンベジタブルの略で、再生野菜という意味。調理に使わない野菜のヘタや根などの部分を水に浸けてもう一度栽培することを指す言葉です。土や鉢などを準備する必要がなく、手軽に始められるのも魅力。

豆苗やネギは再生力が高く初心者でもうまく育てることができるのでおすすめです。他にも大根のヘタからから大根菜を栽培したり、小松菜の根から新しい葉を育てることも。環境にもお財布にも優しく、楽しみながらできるのが最大のメリットと言えます。

 

干し野菜のすすめ

たくさん野菜をもらった時など、食べ切る前に傷んでしまうのが心配な場合は、干し野菜にするという方法も。干し野菜は、野菜を天日に干して乾燥させて長期保存する昔ながらの知恵です。切り干し大根や干しいもなど、日本人にはお馴染みの食材もたくさんありますよね。

干し野菜は、水分が出やすい水菜やレタス、もやしなどを除けば、どんな野菜でも作ることができます。ミニトマトで作ったドライトマトや干しきのこはうまみがギュッと詰まった奥行きのある味わいが癖になります。ナスやきゅうりを干したものは炒め物にすれば生とは違う食感でとても新鮮。切り方の違いで仕上がりが異なるので、いろいろ試してお気に入りを見つけるのも楽しい作業です。ざるに広げて天日干しするのが一番おいしく仕上がりますが、難しい場合はオーブンの低温で乾燥させるという方法もありますよ。

 

コーヒーかすを消臭剤に

毎日コーヒーを飲む習慣がある方は、コーヒーを淹れた後に残るかすを有効活用してみませんか?抽出後のコーヒーの粉(コーヒーかす)はゴミにあらず。実はコーヒーの粉には消臭効果があり、乾燥させれば消臭剤として利用することができます

コーヒーかすをしっかり乾燥させた後、袋や布にくるむか、もしくは蓋の開いた容器に入れれば自家製消臭剤の完成。靴、タバコの灰皿、トイレ、冷蔵庫、魚焼きグリルなど、においの気になる場所に置いて活用しましょう。

 

レスウェイストな暮らしをする上で意識したいこととは

現在は何をするにも便利さを追及したスタイルが主流なので、「レスウェイストな生活」をするというのは難しく感じるかもしれません。普通に生活している中で資源を無駄にしてしまうことも多々ありますし、それは個人のライフスタイルだけではなく、そのような社会が出来上がってしまっている以上ある程度は仕方のないことだと言えます。

また、ゴミを減らすという行為に関してできる選択肢があっても、物理的に時間が足りなかったり経済的に手が届かないということもありますよね。まずはルールに囚われすぎず、自分が無理なくできることはないか考えてみることが大切。

例えば、

・マイバッグ・マイボトル・マイ箸を持ち歩く

・何か買う前に一度本当に必要か考える

・リサイクルしやすい素材に入った商品を選ぶ

・持参した容器に入れてくれるお店を見つける

…というように、すぐにできそうなことから始めてとにかく一歩踏み出すことが重要です。

 

丁寧な暮らしを始めよう

レスウェイストな生活に向けたアクションは、すべて繫がっているように感じます。食に関することで言えば、過剰パッケージを避けて地元の新鮮な野菜を買い、素材をすべて使い切っていただく。食事の後は天然素材の用具を使って食器を洗い最後は土へ。環境を意識した丁寧な暮らしの積み重ねが、持続可能な世界を作る第一歩と考えれば、ほんの少しの手間も愛おしく感じるようになります。便利さよりも「地球のためにいいこと」を優先させることで、今まで当たり前だった生活スタイルに疑問を感じるようになるかもしれません。

 

今使っているものを「もっとサステナブルにできないか?」という視点で考える癖をつけると、生活スタイルを大きく変えることなく自然にレスウェイストな暮らしに近づけることができるはず。

まずは小さなことでもいいので、楽しみながらレスウェイスト生活を始めてみませんか?

 

環境と人 編集部

このメディアは、「ごみ問題を解決する」ことを目的として、サステナブルな社会と、自然と調和したライフスタイルに関する情報を発信しています。
普段あまり目にすることのない「リサイクル・廃棄物産業側の視点」から、環境と社会に関する深い理解を提供していきます。

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