捨てたアルミホイルは戻ってくるのか?

先日捨てたアルミホイルについて気になっている。

 

私は缶飲料をほとんど飲まないので、アルミという金属との接点を一番濃く感じるのはアルミホイルを捨てる瞬間だ。
頻繁に使うというわけではないが、キラキラした銀色の金属を汚して丸めてゴミ袋に放り込むたびに、なんとなく抵抗感を覚える。

 

アルミは言うまでもなく金属だ。そして希少金属の代表とも言えるプラチナは、地球上でプール1杯に満たない量しか採掘されていないと聞いたことがある。

それは極端な例としても、私たちにはなんとなく金属=貴重なものという認識があり、やすやすと使い捨てたこのアルミホイルは、資源の循環サイクルに戻ってくるのか、ふと気になった。

それがこの記事を書くに至ったきっかけである。

 

タイトルの答えは、結論から言うと「捨て方による」のだ。

 

増えている産業用アルミ需要

私たちが日々恩恵を受けている金属の中で、鉄や銅に並ぶほどメジャーであろうアルミという金属について、私は「軽くて錆びにくい、飲料缶と1円玉の原料」くらいの認識だったため、まずはアルミという金属について調べてみた。

ボーキサイトの採石場

アルミニウムはボーキサイトという鉱石から大量の電気を使って精製した金属で、日本はもともと世界有数のアルミ製錬大国だった。

しかし、1970年代のオイルショックに伴い国内製錬事業は急激に衰退、現在では天然資源由来のアルミ地金は製造されておらず、年間約180万トン輸入している。

用途の多くは鉄道・自動車など輸送用機械と建築など産業用途で、その需要量は増加が見込まれている。

 

だが一方でアルミ缶の回収でよく知られるように、アルミは段ボール等と同様に「リサイクルの優等生」と呼ばれており、現在国内で消費されるアルミの半分以上、54%がリサイクル原料由来のものだ。

この数字は世界的に見てもトップレベルであり、国内のアルミ缶のリサイクル率に至っては97.5%で、ブラジルに次ぎ世界2位となっている。

 

アルミ缶はリサイクルの成功事例

「1トンのアルミをリサイクルすると、6トンのボーキサイトと9トンのCO2排出量を節約できる。世界的に、アルミのリサイクルにより毎年1億トン以上のCO2が節約される」ため、持続可能性を考える上では、アルミのリサイクルはCO2排出抑制のポテンシャルが大きいと言える。

 

ただし、「リサイクルの優等生」と呼ばれる大きな理由として、アルミのリサイクル原料が天然資源から新造するのに比べ製造エネルギーコストが3~5%で済む事が挙げられるが、それは逆に言えばアルミ新造にかかる消費エネルギーが非常に大きいことを意味する。

これを踏まえると、アルミはエコだと安易に考えるのではなく、使ったものを正しく循環サイクルに戻して長く活用していく意識が肝要である。

 

年間4万トンのアルミが焼却されている

捨てたアルミは最終的にどうなるか?

アルミの循環についてまずはマクロ的な視点での現状を述べたが、次によりミクロな視点、つまり家庭での消費について見ていこう。

恥ずかしながら、私は今までこの事について考えたことがなかったので、料理に使ったアルミホイルはくっついた汚れとともに可燃ゴミとして捨てていたが、アルミホイルのごみ分類は自治体により異なり、不燃や資源とされたり、食品が付着してるなら可燃など条件があったりする。

ざっくりと言うと、可燃として捨てられた際にはそのまま燃やされ、不燃や資源として出されたものは回収されリサイクルされると考えて良い。

ただし、カップ麺のフタやレトルト包装などに使われているアルミは、紙やプラと張り合わせた複合材なので、どの自治体も可燃ゴミとしている。

一部では、これらアルミ箔複合材からアルミニウムを再資源化する取り組みが行われている。今のところ個人単位の消費からの回収は現実的ではないが、いずれは花王とライオンの取り組みのように、業界横断的な回収の仕組みができる可能性はある。

 

そういった複合材を含めてアルミ箔は家庭ゴミに0.1%含有されている。個人で言えば年間0.4~0.6kgほどの量だ。たかが0.1%とはいえ、家庭からの一般廃棄物総排出量は4,274万トン(2019年時)なので単純に計算すると年間およそ4.3万トンにもなる。

 

私たちはどうすればいいのか?

冒頭で述べた「なんとなく金属=貴重なものという認識があり捨てるのに抵抗感がある」は概ね間違いでなく、アルミの製造には多くの電力つまりはCO2排出を伴う。

 

現在の仕組みではアルミホイルの回収は各自治体ごとに個別のルールがあるので、私たちに出来ることはまずそれを守ること、という至極当たり前な結論ではあるが、アルミホイルを捨てる事に対する抵抗感がこの記事を書くきっかけになったように、この記事が日々の生活でふと捨てるものの行き着く先を思い描くきっかけになれば幸いだ。

 


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